約 85,631 件
https://w.atwiki.jp/bokurobo/pages/358.html
超硬水クリスタルガイザー・SS 連続SS 第一話「怒りの結晶」」 第二話(最終話)「血と汗と涙」 DBへ SS保管庫へ
https://w.atwiki.jp/bokurobo/pages/301.html
内心触発ゲキセイバー・SS 単発 第1話 DBへ SS保管庫へ戻る
https://w.atwiki.jp/dangerousss3/pages/231.html
裏準決勝戦【特急列車】SSその3 野望・陰謀渦巻く大会。 戦士たちは戦いの果てに何を掴むのか。 「ふふ~ん、なかなかやるわねっ!それっ!それっ!」 「……ムダ」 どこから来てどこへ行くのかわからない特急列車の最後尾、二人の女が縦横無尽に飛び回る。 ゾルテリアのシルバーレイピアが空を裂き、聖槍院九鈴のトング『カラス』が切っ先を掴む。 返すトングがゾルテリアの胴を打つ!だが効果はない! 「そんなんじゃピクリとも感じないわよ~ん!やるならティクビでもつまみなさいな!」 「……」 当然、ゾルテリアの無駄に豊満な乳房は鎧に守られている! 構わずトングでラッシュをかける九鈴! レイピアが開放されると同時にすかさず突きを入れるゾルテリア! トングに捕まらないように素早く撹乱しながらの攻撃はさすがの元騎士か! レイピア!トング!トング! トング!レイピア!トング! しかしこのままでは決定打を与えられない九鈴が徐々に不利! 少しづつレイピアによる刺突傷が刻まれていく。 「ほーっほほほ!ここでアナタを倒しちゃって、もう一人とヨロシクヤラせてもらうわ!」 「……くっ」 そこへ現れる噂の3人目。…内亜柄影法。 「……そいつァゴメンだな」 レイピアとトングで鍔迫り合いをしながら睨み合う二人に無造作に近づく内亜柄。 その手に武器はない。ゾルテリアと九鈴が注意を向けた瞬間、 「俺は男のほうが好きなんだ」 瞬間、凍りつく場。 内亜柄の掌に手榴弾のようなものが生成される。 ――『爆弾発言』! 「そんなものじゃアタシの防御は……!」態勢を立て直し、構わず突っ込んでくるゾルテリア! 「……」窓から飛び出し、タフグリップで体を保持する九鈴! 「……ま、嘘だけどな」 内亜柄が後ろを向いた瞬間、車内が激しい光に包まれる! 『フェイク』の『手榴弾』……すなわち、『閃光手榴弾』! 「しまっ……!」 いくら鉄壁の防御を誇るゾルテリアのZTMといえ、視覚に対してのダメージは防げない! 「さーって……目が見えなくっちゃ抵抗もできねェな」 「……くっ!やるならやりなさい!アタシは絶対に屈したりなんか……!」 「ククク、その言葉……フラグ丸出しだぜ?いやらしい女だな……」 内亜柄の『攻め』の言葉に呼応して現れる武器は……鞭! 「『言葉攻め』ならうまくやれると思うぜ……!じゃあ、ヨロシクやろうか、豚野郎……!」 「ヒッ……!アタシにいやらしいことするつもり!?エロ漫画みたいに!エロ漫画みたいにィィィィィ!」 「いやらしいことってのァ……【自主規制】に【自主規制】したり【以下青少年のなんかに配慮して略】 内亜柄の手には『卑猥』な武器……つまり、バ○ブ! 「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~……」 【自主】 ――しばらくお待ち下さい―― 【規制】 醜く肥えた豚のような体を放り出し、ピクピクと小刻みに震える豚…ではなく、ゾルテリア。 「ハァ、ハァ……こ、この豚野郎……厄介な能力持ちやがって……っとォォォォ!?」 突如激しく揺れる車両! 窓を覗くと、そこには…… 「……おいおい、マジかよ……ッ!」 最後尾の車両をトングで掴み上げる聖槍院九鈴! 「バッッッッッカじゃねーーーーーーーーーーーーのかッッッッ!」 急ぎ隣の車両に飛び移る内亜柄。 「ちょちょちょちょ、まってぇ~~~~~~!」 転げ落ちる肉塊!運良く車上に落下! そして掴み上げられた車両は九鈴によって綺麗に前の車両へと積み重ねられる! なんたるあらゆるゴミの投棄を許さぬ清掃員魂か! 「……”そして清掃婦は謎めいた掃除具で疫病を集め、ファラオの家畜をすべて殺した”……」 禍々しいチャントを唱える九鈴! その足元は小型トングでガッチリと車両に固定されている! 「フー……さて、問題はアンタだ」 高速走行する特急列車の上でバランスを取りながら、九鈴に向き直る内亜柄。 「実際こいつは賭けなんだ……結局よ、どうなるかはわかりゃしねェんだ」 「……ごめん、本当にごめん。わたしが、ちゃんと、そうじできなかったから」 ・・・・・ 「結局よォ、俺達は繋がってるんだぜ。おれもおまえも、そしてあいつも」 内亜柄の手に、『掴みどころのない』刃……ビームサーベルのようなものが生成される。 ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 「そうだろ、俺達はみんな、『紅蓮寺工藤の関係者』になっちまってるんだぜ!この大会に参加した時から!」 迸る雷鳴! ――『紅蓮寺工藤の関係者』だと認識した瞬間!『創作の祭典(フィクション・ファンクション)』が発動する! 隙を突いてビームサーベルで斬りかかる内亜柄! 『掴みどころのない』剣はトングの防御を貫通する! ……はずだった。 「……ちがう」 「……ちがうよ」 『掴めない』はずのものをガッチリと掴む九鈴のトング『カラス』! 「……わたしが」 「……まもれなかったから」 熱によって塗装が剥げ、銀色に輝くトングが現れる! ――『シルバーカラス』! 内亜柄の剣を『シルバーカラス』で弾く! おお、見よ!そのマスクには威圧的な『清』『掃』の二文字! 「……だから」 「……すべてのけがれを、そうじします」 高速走行する特急列車から数メートル浮遊し、威圧的に内亜柄とゾルテリアを睨む九鈴。 ――そう、『掴めない』物を『掴んでしまった』ことにより、『転校生化』した清掃婦の姿であった。 転校生化したことでパワーアップした能力―― 『タフグリップEX』により、概念さえも掴むことが可能になった九鈴は、 『列車との相対座標』を掴んで浮遊していた。 その姿はまさに、トングを超えたトングそのもの、「エクストング」と呼ばれる姿であった。 「……まずは、ここから」 「ぐっ……!」「キャアアアア!」 心臓をトングで一掴みにされるような威圧感。 今の彼女に掴めぬものは――ない。 「ま、待ちやがれ……!」 立ち上がる内亜柄。 ――そう、ここまでは『計画通り』だ。 「紅蓮寺の能力のお陰でよ……わかっちまうんだよな……」 「アンタがその能力で本当に『掴みたかったモノ』はよ……」 「そんなもんじゃァ、ねえだろう……!」 「なにが、いいたい」 プレッシャーが跳ね上がる。心臓が痛む。 落ち着け。言葉を間違えるな。 罪を認めた被告人を諭すように……いつものようにやるだけだ。 「だからよ、アンタが守れなかったものも……」 「今なら守れるはずだぜ……!こんな世界になった原因から!」 「『掴んで』みろよ……!『運命』をッ!その『トング』でッ!」 「……わたしが」 「……まもる?……」 「九郎を。父さんを。母さんを。しずくを。みんなを。せかいを。みんな。みんな。みんな――――」 「わたしが、『掴む』。みんなの、『未来』を――ッ!」 九鈴の論理トングが閃く! 『掴む』のは――『時間の流れ』! 「掃除する!忌まわしい過去をッ!」 『シルバーカラス』が輝きを放つ! そしてトングを超えたものは――光を放ち、消えていった。 時空を超えたとある『転校生』の活躍は、また別の機会で語られるであろう。 別の時間軸では、トングを操る姉弟の物語も語られるかもしれない。 ……それはまた、別のお話。 「…………っぷはァ~~~~~~~、死ぬかと思ったぜ……」 『転校生』から開放された内亜柄は、流れ出る汗を拭いながら大きく息を吐く。 (あいつなら、あそこでああしてくれると思えたのも紅蓮寺のおかげってのが癪に障るが) (俺もいつか、真実を『掴む』ことができるだろうか) 『運命』を掴んだ転校生に思いを馳せ、タバコをふかす(もちろん携帯灰皿持参だ)。 「ぶっふふ~、検事さんったら、なかなか熱いところもあるじゃない?惚れ直しちゃったわ」 しぶとくも生き残っていた元エルフが顔を赤らめながら這い寄る。 「ほほーう、そうかそうか、そりゃァありがたいねェ。 ……ところで、『熱く』なっちまったついでにこんなものがあるんだが」 そう言って内亜柄が能力を発動すると、その手に現れたのは……『熱い』ロウソク! 「あ、アンタって本物のドSじゃないのォォォォォォォォ~~~~~~~~~~…………」 (ギャフン) ◆試合結果◆ 聖槍院九鈴:『転校生』エクストングとなり時空を旅する。場外負け。 エルフの元女騎士ゾルテリア:さんざんM調教された結果、電車から蹴り落とされる。 分厚い脂肪により奇跡的に無傷。場外負け。 内亜柄影法:若干Sに目覚める。勝利。 このページのトップに戻る|トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/daydawn/pages/1839.html
投稿する際の注意事項 記事投稿時のタイトルにはSSのタイトルを入れて下さい。 特定個人を誹謗中傷するような内容は禁止です。 18禁作品は全面的にお控え下さい。 投稿する際は例に従ってPrivatterで作成し投稿してください。 SS以外の文章を投稿しないで下さい。(後書き等はOK) 記事の削除はご自分で行って下さい。wikiページを削除したい場合はMGM(FEマン)までご連絡ください。 管理者が不適切と判断した作品についてはDMで相談した上で削除する場合があります。 報酬 SS投稿所を使用した場合、自身の任意のPCへ与えられる経験点を10点得る。 これはPL毎に管理され、以下の回数まで経験点を得ることが出来る。 現在上限 2019/10/20 30点 SS投稿所 以下の例に従って項目を作成し、SSを投稿してください。 投稿PL名 SSタイトル 内容 登場キャラクター ここにタイトル ここにおおまかな内容 ここに代表的な登場キャラクター名 投稿PL名 ラウニー 梅酒 おうしゅく 水橋 ロミアス そま コマ スイカ レン ぴゃー レジィ lion 比那名居 たまこ 小熊ユズル メイト リース あーせ ニャル 浅見 下手横 プラスアルファ ラウニー SSタイトル 内容 登場キャラクター 舞台裏の日常 開幕卓セレスティア・前日譚 メアリー・ドローレンス、イナバP ボラード探索手記 1/5 セレスティア探索記 ボラード・N=C Aleh 冒険の終わり チョコレイト・レッド、アレフ ハルトマン・シュタイナー 星を追う者 ウィンター・シュタイナー 梅酒 SSタイトル 内容 登場キャラクター 長き眠りより夜の王は目覚めた おは夜の王 ジニー・ルフ 夜の王ガイアに立つ お金が無い夜の王 ジニー・ルフ 夜の王アイドルになる アイドルになる夜の王 ジニー・ルフ おうしゅく SSタイトル 内容 登場キャラクター かつてのお話 ネームレスが次元旅団に所属するまでのお話 ネーム・レス、アイネス・リード 水橋 SSタイトル 内容 登場キャラクター 始まりの物語 プロローグとか序章とかそういうの 光芝卯 地下区域調査施設 施設とそこのNPCの紹介的なサンプル アバター ロミアス SSタイトル 内容 登場キャラクター 自立式人形開発チーム短編集1 【アイザック・アームストロングは──】【天野豊寛は星を掴む為に手を伸ばす】【ユーリ・オニシマ=フォルモッサは品質の意味を知っている】 アイザック・アームストロング、天野豊寛ユーリ・オニシマ=フォルモッサ、アルゼオス・Y=アポロユーズ 自立式人形開発チーム短編集2 【毛利千秋は墓穴を掘る】&【ポルックスくんは"圧力"の限界を突破する】【カノープスは宇宙の真理を見た】【サラトガ・ホーキングは武の極みをその身に宿す】 毛利千秋、ポルックスくん、アルゼオス・Y=アポロユーズカノープス、サラトガ・ホーキング 自立式人形開発チーム短編集3 【ミール・Y=アポロユーズは我らの詩を高らかに歌い上げる】【アルゼオス・Y=アポロユーズはヒーローに憧れる】 天野豊寛、アルゼオス・Y=アポロユーズミール・Y=アポロユーズ そま SSタイトル 内容 登場キャラクター 孤独のヴェルト ヴェルト・R=Aの焦燥 ヴェルト・ラインヴァイス=アーネンエルベ コマ SSタイトル 内容 登場キャラクター 三種類の人たち バーの風景 モナ・ネイベル スイカ とある神あるいは悪魔の昔語り ちょっとした昔話 契約神格とロビンの母親 贖罪・追憶 フォーアインとのドラマで出た手紙について 幼いロビンと父親 レン SSタイトル 内容 登場キャラクター 小悪党は突然に 負け 赤羽銀,Nick 激闘!赤羽銀vsその辺のクソガキ! 負け 赤羽銀,クエストリア・ディフォー=サザンドラ ステイルメイト 引き分け 赤羽銀,クエストリア・ディフォー=サザンドラ 18歳0カ月0日 勝ち 赤羽銀,Nick ぴゃー SSタイトル 内容 登場キャラクター ユートパークの1日 オサの話と団長の話 槐=クレイラ、菖蒲=アンスタンツ 神の談合 四神の仕事とは 四神、キャロ レジィ SSタイトル 内容 登場キャラクター ジェーンのお気楽斥候日記 ジェーン視点(重要)の簡単な斥候記録 ジェーン・ブライド lion SSタイトル 内容 登場キャラクター ヘイゼル・レジーナ=アイオライトの回想 閃のエピローグとプロローグ ヘイゼル・レジーナ=アイオライト閃 比那名居 SSタイトル 内容 登場キャラクター system.log 有人機動兵装のコアの記録 - たまこ SSタイトル 内容 登場キャラクター ゴジラとおっぱいと時々おでん プロクス団のとあるグループの日常 ニル・ダーリエ、その他モブ三名 小熊ユズル SSタイトル 内容 登場キャラクター 『クソ師匠との日々』 覚醒する前の日々 薬師寺鹿伏兎 『兄妹喧嘩』 喧嘩 薬師寺鹿伏兎フォーアイン・ゼクス メイト SSタイトル 内容 登場キャラクター 【Her.(1)】 リヴァーシー 西木野羽鳥西園寺舞衣夢路阿澄日向汀良日高博人日高遥香 【Her.(2)】 〃 〃 【Her.(3)】 〃 日高結愛〃 【Her.(4)】 〃 〃 【Her.(5)】 〃 木下りんご金森彼方〃 【Her.(6)】 レプタイル ムルトゥムのスペルビア〃 【Her.(7)】 リヴァーシー 〃 リース SSタイトル 内容 登場キャラクター 帝都の日 カルメルが帝都になった日 カルメルの黒襤褸 あーせ SSタイトル 内容 登場キャラクター X話『骰子』 とある一日 リーゼ・R=R 0話『星空』 むかしむかし リーゼ・R=R ニャル SSタイトル 内容 登場キャラクター 『雨宿り』 七月のある日の話 春原小夜 『恐怖の質問』 恐ろしい話 春原小夜ジョニー時城春原流儀ユーディアル 浅見 SSタイトル 内容 登場キャラクター 祷り 『フェリシティ・ロバーツと至上の人生』後の自問自答 フェデリーコ・コンスタンシア 下手横 SSタイトル 内容 登場キャラクター とある旅団員の記録 ”トリックスター”の紹介的なの ※残酷表現、および胸糞展開 ”トリックスター” ”私”の生まれた日 ウィーナス・ロストの原点 ウィーナス・ロスト プラスアルファ SSタイトル 内容 登場キャラクター 『裏切り白兎』 箱庭が崩れ落ちるまで フィー・L=ドッドソンディズィー
https://w.atwiki.jp/tokimeki_dictionary/pages/659.html
手つなぎイベント【てつなぎいべんと】 『2』と『4』で発生するイベントの一つ。 『2』 このイベントを発生させるには、幼年期で陽ノ下光のイベント「はぐれ光」を見る必要があり、本編で光がときめき状態の時にショッピング街でデートをする事で、はぐれないように主人公と光が手をつなぐ「はぐれ光」が発生する。 この後に通常のデートへと続くのだが、ジャンク屋を選択すると一枚絵が出現した状態で、光がすごく嫌そうな反応を見せるのが何とも言えない。爆弾処理の時は避けた方が賢明ではあるが。 ただし、『4』のそれとは異なり、本作ではこれ1回きりしか発生しない。 『4』 追加デートを発生させるために必要なイベントで、ときめき状態のキャラとのデートで「わりと良い印象」以上になると、手つなぎに臨む場面となり成功に必要なポイント(相手や実施回数にもよるが17~20)に達すると手つなぎが成功。 一度成功すると、中央公園付近か中央駅付近・遊園地(2年目春以後)・海・スキー場でのデート後に追加デートが発生する。 また、下校時に呼べない呼称で呼ぶと、ときめき状態時に呼べる呼称で呼んでほしいと、呼び名変更の提案を受けるようになる。 しかし、七河瑠依の場合は手つなぎに期限がある事(夏季限定)からか発生しない。 ポイントはマスクデータであり、22ポイント以上になると彼女の自宅に着いてしまい、手つなぎは失敗となる。 どの程度で成功になるかは、何度もプレイを繰り返して覚えるしかないだろう。 失敗した場合、次回のデートでは成功ポイントが1ポイント減算されるが、減算値には限界がある。 追加デートは上記のエリアでのデート後だけだが、手つなぎはCGイベントが発生するデートや縁日以外ならば、どこでもOKである。 隠れキャラは特殊で、大倉都子はときめき状態へと昇格するイベントで、七河瑠依は夏期にアミューズメントスポットでのデートイベントで手つなぎ成功扱いとなるので、このイベントは発生しない。 なおこの2人にも、5種類の手つなぎCGは存在する。 水月春奈の場合はED終了後にデートイベントが発生し、そこで手をつなぐ事になる。 関連項目 行事・イベント
https://w.atwiki.jp/dangerousss3/pages/129.html
第一回戦【洋館】SSその3 由一らが戦う古びた洋館は、想像以上に広大だ。 面積の単位は平方キロメートルで表すのではないかと思われるほど。 個々の部屋や廊下、中庭なども尋常ではない広さであり、遠距離武器を持つ由一が有利だ。 だからと言って、由一は油断していたわけでも、驕っていたわけでもない。 ただ圧倒的に、そして致命的なまでに人生経験が足りなかった。喧嘩慣れしている程度の小学生が、本気で自分を殺しにかかって来る者の恐ろしさなど、微塵も知っているわけがないのだ。 その点で、対戦相手である相川ユキオと倉敷椋鳥の二人に、由一は既に遅れをとっていた。 「あ、あ……い、痛、ぐ、ぎぎぎ、う……」 出血している左腕の傷を抑えながら、由一は悲痛なうめき声をあげる。 「ちくしょう、くそ、くそ、くそ、こ、ろ、殺してやる」 由一はようやく理解する。試合とは名ばかりの殺しあいであると。そして同時に、由一の中に、対戦相手への明確な殺意が芽生えた。 時は遡り、試合開始直後。由一は厨房から調達した包丁三本ほどを携えて館の中を歩いていた。 無論、対戦相手に居場所が察知されないように、できるだけ足音を消している。 「くそー、試合前に下見に来ればよかったかな……」 付け焼刃程度でも、土地勘の有無は大きなアドバンテージになる。だが、由一にはそれがない。 もっとも、行き止まりであったとしても、彼の能力ならばさして弊害にはならないのだが。 「にしても……なんだってこんなことになってんだ?」 彼が見回ったいくつかの部屋や廊下にはガラスが散乱していた。というより、電球や電灯といった照明器具が破壊されていたのだ。 今現在、昼のまっただ中であり、屋敷の中が薄暗いとはいえ多少の光は差し込んでいる。全くの暗闇で何も見えない、ということはない。 しかし、すべての部屋や廊下にガラスが散乱しているわけではないということは、何者かが意図的に破壊したということであり、そしてこんなことをする理由があるのは、対戦相手ぐらいのものだ。 明かりがあっては不都合な能力であれば、それも説明はつく。 どちらにせよ、用心に越したことはない。 由一は慎重に歩を進める。廊下の曲がり角で一旦足を止め、曲がり角の先、そして自分が通ってきた道に誰も居ないことを確認する。 再び廊下を歩き始める由一。念のためもう一度、と後ろを振り向く。 その視線の先には、槍を持って迫る相川ユキオの姿があった。 相川ユキオの姿が視認されたことは、彼にとって大きな誤算だったかもしれない。 由一が通りすぎようとした曲がり角で、自身の「壁」を使ってユキオは姿を隠していた。影の中、影で隠れていた。 そのために彼は屋敷中の灯りを破壊しようとしていた。ノートン卿の「そもそもここは電気が通っているのか?」という発言によって、途中で止めた。 城塞としての壁であれば、こちらの姿は見えない。無色透明な城塞など、存在しないからだ。 由一が通り過ぎた後、「壁」を解除して「槍」を生成した。心臓を貫けば即死、致命傷を与えるだけでも十分だった。 しかし、偶然にも由一が気づいてしまったせいで、槍は左腕を貫いた程度に収まり、致命傷は与えられなかった。 ユキオが追撃を加えようとする前に、由一はユキオから距離をとった。 そして、能力で作った銃を連射しながら逃げてゆく。 弾除けとしての壁を生成しながら、ノートン卿はユキオを叱咤する。 『失敗したではないか』 「ノートン卿が許可出したんですよ。俺は頭が良くないから判断を仰いだのに」 『自分の無能を責任転嫁するな』 「じゃあノートン卿も考えてくださいよ。どうします?」 『ここは撤退しろ。射程勝負では分が悪い。無理に深追いをする必要はない』 了解、と一言添えてその場からユキオは立ち去った。 由一は自らの呼吸を整えるため、そして落ち着くため深呼吸をする。 神経が切れていないためか、左腕を動かすぶんに問題はない。 そして、彼は『銃』を連射するべきでなかったと後悔する。あれは射出速度が速ければ音も大きくなる。そして、音は自らの居場所を教えているようなものだ。 取り乱していたとはいえ、これは失策だった。追って来なかったのは不幸中の幸いだが、もう一人の対戦相手である倉敷椋鳥に居場所を悟られた可能性がある。 無論、それが考え過ぎであればいいのだが。 「考えても埒が明かないな。とりあえず、階を移動するか……」 由一は自らの身体にむけて『銃』を使う。スーっと上に移動し、天井をすり抜ける。すり抜けた先に誰もいないことを確認すると、そのまま上階へと這い出る。どうやら小部屋に出たらしい。 服の一部を裂き左腕に強く巻きつける。申し訳程度の止血処理だが、やらないよりはマシである。 由一は考える。残り一人がどこにいるかわからない。そんな状況で動くほうがいいのか。それとも待機するほうがいいのか。動けばまた先程のように待ち伏せされる。出て行かなければ勝てない。 迷っている最中、それを差し止めるかのように壁が破壊された。 現れたのは大量のモヒカンザコ。モヒカンザコ軍団は雄叫びをあげた。 「ヒャッハー! 食料と水をよこせー!」 倉敷椋鳥は三階の書斎に籠城している。主な理由として「ゲートに入れる物の運搬が楽」「容易に複数個調達できる」という点から、本が大量にある書斎を選択したのだ。 ゲートに本を入れるたびに、モヒカンザコが出てくるので自分の精神状態が心配になったが、ともかく召喚物には困らない。 書斎には彼自身想定していなかった利点があった。書斎は本の日焼けを防ぐため、窓が設置されていない。それはすなわち、「基本的に扉以外からは侵入できない」ということだ。 無論、本は有限だが、部屋いっぱいに敷き詰められた本が尽きる頃には、召喚したモヒカンザコが対戦相手を倒しているだろう。相手がどれほど強かろうが、人海戦術には敵わない。 勝つために手段は選ばない。確実に勝ちを拾いに行く。椋鳥はそう決めている。 モヒカンザコが由一のいる部屋に来たのは偶然だ。ただ虱潰しに荒らしまわっているだけであり、たまたまそこに由一がいたというだけの話だ。 とはいえ、屋敷を荒らしまわっているため、由一がどこに逃げようと、いずれは来ることになっていただろう。 由一はすぐに立ち上がり、『銃』を使う。文字通り厚みがないペラペラのモヒカンザコは、倉敷椋鳥の能力で作られたものだ。 冷静に、しかし確実に素早くモヒカンザコたちを狙撃した。彼の射撃技術からすれば、このモヒカンザコ軍団はただのでかい的だ。 由一は普段狙撃した場合、相手を地面方向に沈めるようにしているが、あいにく床下は二階である。すぐには殺せない。 だから逆に、上空へと移動させる。モヒカンザコの質量は元の物体に依存するため、かなり早く移動させることができた。 「くそっ、何だこいつら!? どんどん増えやがる……!」 モヒカンザコは次から次へと現れる。何十発も『銃』を連射しているのだ。その音のせいで居場所がバレたのだろう。このままでは、どれだけ対応しても埒が明かない。 そこで、由一は自らに向けて『銃』を使う。ゆっくりとした速度で上昇していく。 「あばよ!」 由一は捨て台詞を吐く。モヒカンザコの一人に足を掴まれそうになったが、エアガンを使って目を撃ちぬいて撃退した。 一方、相川ユキオは倉敷椋鳥の居場所を探すため、屋敷の外に出ていた。 「部屋や廊下が壁で区切られた館内よりも、辺りを見通せる外を先に探した方が良い」というノートン卿の提案により、主庭を探索した後、中庭を探索している。 しかし、一向に倉敷椋鳥は見つからない。 「これだけ探してもいないなら、外にはいないんじゃないんですかね」 『どうやらそのようだな』 諦めて館の中に戻ろうとするユキオ。しかし、上空からの風切り音を聞き逃さない。何かが落ちてくるという事を察して、頭部を腕で防御しつつ後ずさる。 地面に落下したそれは、小説の文庫本だった。 「なんだあれ……?」 『気をつけろ、罠かもしれんぞ』 恐る恐る手にとったが、何の変哲もない小説だった。中身を見ても、やはりただの小説だった。 「なんで小説が空から落ちてきたんだ?」 『それを今考えている』 直後、一冊、二冊と本が落ちてくる。それらもやはり、ただの変哲のない本だ。 ノートン卿も相川ユキオも、仮説を打ち立てた。 「本が落ちてくるってことは、どこかから本が無くなってる、ってことですよね、たぶん」 『おそらく、この本をもとに倉敷椋鳥が何かを召喚したのだろう。それで、何らかの理由で能力が解除されたというわけだ』 「空から降ってきた理由はわかりませんが……とりあえず、本の有りそうなところといえば……」 『書斎か』 「ですね」 『確か三階にあるはずだ。わかるか?』 「バカにしないでください。すぐに行ってやりますよ」 ユキオは館の壁際に寄り、能力で『壁』を作った。高く延びていく壁に乗って、三階の窓と同じ高さまで到達する。 そして『槍』をつくり、窓を割って侵入した。 部屋の中はものの見事に荒らされており、二、三人のモヒカンザコが徘徊していた。 襲いかかってきたモヒカンザコを槍で一掃する。 打ちどころが悪かったらしく、モヒカンザコは失神し本に戻った。 「どうやら今度の予想は当たってたみたいですね」 『そうだな。ではさっさと書斎に行け。場所はわかるな』 「だいたい把握してます」 ユキオは部屋の外に出る。だが、廊下はモヒカンザコの軍団がウヨウヨしている。いくらモヒカンザコといえど、この数を相手にしていてはきりがない。 「いったい何体いやがるんだ、こりゃ」 『馬を使え。いちいち相手にしていてはお前とて勝てないだろう』 「そうなるだろうと思ってましたよ……」 影から『馬』を召喚すると、それに跨りモヒカンザコの中を駆け抜ける。 文字通り「蹴散らす」のも悪くないなと思いつつ、書斎を目指して征く。 三階の上は階がなく、由一は屋根に座っていた。 モヒカンザコもこれなら追ってこれないだろうと思いつつ、屋根の上をウロウロしていると、二、三冊の本が落下してきた。 その本を手にとって見るも、どうやら代わり映えしない普通の本だった。どういうことだ、と思考を巡らす。 だが、次から次へと本が落ちてくる。それも上空からだ。 頭部を守りつつ、由一はひとつの結論に達した。 「倉敷は本を使って召喚していた、ということか!」 それに気付いた由一は、書斎探しを始める。彼は屋敷の間取りを知らないため、一つ一つの部屋を確認するしか方法がないのだ。 だからといって、モヒカンザコのいる三階に戻る訳にはいかない。 由一は自分を『銃』で撃った後、屋敷に潜り部屋の中を覗いて確認する、というやり方で確認していった。 虱潰しで確認していくしか無いが、これが一番安全だ、と判断した。 「ヒャッハー! 敵だー!」 書斎前の廊下で、モヒカンザコが叫ぶ。それを聞いた倉敷椋鳥は、敵の接近を知った。 どうやら、書斎に籠城していることがバレたらしい。 「居場所を突き止められたか。だが、この程度で勝った気になるのはまだ早いぞ」 入り口からわずかだけ外を見る。そこには、モヒカンザコ軍団とそれを蹴散らす相川ユキオの姿があった。 そして、同時に両者の目が合う。 「見つけた!」 ユキオは馬から飛び降りると、モヒカンザコを踏み台に次から次へと飛び移り、倉敷椋鳥へと近寄った。 そのまま一気に槍を突き刺―――す前に、一発の銃声。 「あえて姿を見せた、ということに気づかなかったみたいだな」 倉敷椋鳥の右手には、拳銃が握られていた。 移動中の由一にも、その銃声は聞こえていた。 すぐ近く、否、すぐ下から聞こえてきたということは、何者かがこの下で戦っている、ということだ。 覗き見てみると、拳銃を持った倉敷椋鳥と、倒れた相川ユキオ、そして相川ユキオを袋叩きにしているモヒカンザコがいた。 モヒカンザコに袋叩きにされている相川ユキオは、腹に銃弾を食らっている。ヘタしたら致命傷になりかねない。 モヒカンザコ軍団を払いのけるユキオ。このモヒカンザコは本と同じ質量なので、本を払いのけるのと同レベルの力で簡単に払いのけられる。 だが、モヒカンザコは続々と湧いてくる。倉敷椋鳥が再び召喚を始めたのだ。 満身創痍の状態で、湧いてくるモヒカンザコ。そのうち体力が果ててしまうかもしれない。 だが、書斎の中から椋鳥のうめき声が聞こえると、しばらくしてモヒカンザコがすべて本に戻った。 由一はこれをチャンスだと思った。 ここで倉敷椋鳥を始末出来れば、確実に勝てる、と。そこで、由一は賭けに出た。 倉敷椋鳥が書斎に入っていったところまでは由一も確認している。何のためか? 無論、再び召喚を行うためだ。 では、どうすれば確実に倒せるか。倉敷椋鳥は常に動いている。 だが、あるときだけ止まっている。それは、召喚するときだ。 モヒカンザコを召喚する瞬間を狙って、彼は『銃』で撃った包丁を真下に突き落とした。 そして、椋鳥の脳天に包丁が刺さったことを確認し、追撃として、背中を包丁で刺したのだ。 そして、倉敷椋鳥は死亡した。 その後、由一は倉敷椋鳥から拳銃を奪い、満身創痍のユキオに対し降伏を促した。 このページのトップに戻る|トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/bokurobo/pages/391.html
英雄兵器ヴァーンサイク・SS 連続SS 第0話「絶望」 第1話「合体!ヴァーンサイク」 第2話「機怪獣現る」 第3話「敵の正体」 リメイク 第1話「英雄大作戦002」 第2話「ナイトの咆哮!」 第3話「森が危ない!伐採獣を倒せ」 第4話「大地揺れて」 第5話「怪物騒動!季節外れの肝試し!」 第6話「非情!大帝国町を襲う!」 第7話「無口の真実、悲劇は繰り返させない」 第8話「決心の日、俺の誓い」 リメイク2 第1話「プロローグ英雄大作戦 第1章」 DBへ SS保管庫へ戻る
https://w.atwiki.jp/bokurobo/pages/174.html
セイカイオー・リメイク・SS 連続SS 第一話 『新内閣発足 総理史上最年少』 第二話 『前代未聞 永田町巨大ロボットテロ』 第三話 『またも巨大ロボットテロ 征界巨人再び出動』 第四話 『「セイカイオー」とよんでネ』 第五話 『行征剣を行使』 第六話 『巨大ロボットテロついに犠牲者 24歳女性重体』 第七話 『民荷総理、代表質問中断 原稿暗誦も』 第?話 『「アイム総理」首脳会談放り出す』 第??話 『“セイカイオー”が飛んだ・・・・・・』 第X-2話 『内閣不信任案可決』 第X-1話 『黒いセイカイオー出現』 最終話 『内閣総辞職 最高支持率100㌫』 番外編 小ネタ 第XX話 『セイカイオー 自らと相対す』 関連SS 聖界機兵セイカイオー スーパーぼくロボ大戦Winner’s Hand DBへ SS保管庫へ戻る
https://w.atwiki.jp/kahluamilk/pages/168.html
Top 用語一覧 けいおん!SS紹介動画 けいおん!SS紹介動画 ニコニコ動画上で公開されている 文字通り、けいおんSSを紹介する動画シリーズ。 アニメ「けいおん!」で使われたBGMとキャプ画を利用して編集されており それなりの技術とセンスをもった職人が それなりの熱意と労力をかけて作っているだけあって 「雰囲気が出ている」「いつか自分のSSも ここで紹介してほしい!」などなど それなりに支持されている。 ただし、ニコニコ動画そのものを嫌う人も多く けいおんSS雑談スレで、この紹介動画を紹介すると 「わざわざ宣伝しに来るな」と怒られてしまう傾向にあるようだ。 また、編集に時間がかかるためか、紹介されているSSの数は決して多くなく 自分のSSが紹介されていない書き手にとっては どうでもいい、あるいは妬ましい存在となりうる事も。 書き手たちにとって憧れの一つであると同時に、敵も多いようである。
https://w.atwiki.jp/soutennoken/pages/18.html
我等SS貼り付け隊! ここに面白いSSを貼り付けるべし!!! サキュとの密会現場・・・てかこれで画像アップあってんの・・・? -- (コレット) 2010-04-20 01 29 28 貼り付け方のテンプレ欲しいね -- (コレット) 2010-04-20 01 32 43 名前 コメント すべてのコメントを見る